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Day5




SAILING World Cup Hyeres 2014

2013-2014 ISAFセーリングワールドカップ大会
2014年イエールオリンピックウィーク

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1404_HOW-30.jpg▲470級男子シルバーフリートスタート直後、若手チーム。市野・外薗組(4420)、飯束・八山組(4422)
大会5日目

5日目も朝は風が弱く、予定の約1時間遅れでレースが始まりました。

12~14ノットの中で470級2レース、RS:X級男子、女子、49er級が3レースを実施。49erFXのシルバーフリートは雲とともに風がなくなり、レースは行えませんでした。

最終日のメダルレース進出に望みをかけた470級の男女でした。しかし、男子の松永・吉田組は出艇後にラダートラブルで最初のレースに間に合わず、メダルレースへは進出できませんでした。また、女子は総合11位とあと一歩及ばず、本大会を終了しました。

●選手&コーチのコメント
470級男子
吉田:「艇体にトラブルがあり1レース目をスタートできず、もったいないことをしてしまいました。2レース目は作戦通り右に展開できたのですが、しっかりと風に入る前に左に寄せ始めたのが失敗でした。今回は全般的にスタートの正確さに欠け、苦しい展開を強いられました。次のレガッタまでにきちんと修正していきたいです」

○RS:X級
伊勢田:「久しぶりの海外勢とのレースでした。以前よりスピードはよくなってきたので、もう少し走りたかったのですが、スタート、コース取りが上手くできず、中々前を走ることができなかった。走りに集中し過ぎたり、近くを走る選手を気にするあまり、海面が見られなかった。コーチから「一つのことしか考えられていない」と指摘され、その後は改善することができました。「自分で気持ちの切り替えをすること」「セッティングをわかること」「広い目で周りを見ること」「スタート」など、今回は気づいたことが多くあるので、次までに修正し、同じミスをしないようにしたいと思います」
宮野コーチ:「今日はプレーニングコンディションで3レースを行った。男子の富澤は、レースを通してセッティングで試行錯誤していたが、フィーリングが少しずつ戻ってきたのか、最終レースでは5位となった。日本での練習ではとても良いフィーリングだっただけに惜しまれたが、セッティングに関するよい勉強ができたと考え、次につなげていきたい。板庇は、このレース期間でスタートはうまくなったのだが、その次の展開がうまくできていない。女子選手3名も同様で、スタート後の次の展開を考えながらレースを進めることが苦手で、どうしても視野が狭くなり、小さなミスを犯す傾向にあった。女子選手は少しずつはよくなっているが、レース慣れしていないこと、周りを見られていないことが、成績が伸びない一つの要因と考えている。板庇、須長、小嶺、伊勢田の4名はこの後ガルダで他国のチームと合同練習を行い、残る2大会に参加する予定。今回の課題をしっかりと克服できるように練習し、最後のデルタロイド(メデンブリック)では遠征の成果が出せるようにしたい」

●総 括
470級男子&女子、RS:X級男子はメダルレースが目標でしたが、かないませんでした。成績に直結する「スタート」「ボートスピード」「絶対に抜かれてはいけない場面での集中力」が悪かったことが原因として挙げられると思います。これらの精度を上げるには高いレベルでの競争が必要であり、原因を追求する必要があると再認識しました。選手とコーチの関係、海外選手とのコミュニケーションから得られる情報にもヒントがあると思います。また、経験の少ない若手チームは、今回の経験から多くを得たと思いますが、「勝ちたいと言う意識」が足りないと感じました。チャンスを生かしてほしいと思います。
大会期間中、応援して下さったみなさまに御礼申し上げます。これからもTeam Japanを応援いただけますよう、よろしくお願いいたします。

●成績【()がカットレースとなります】
○470男子(81艇)
土居一斗・今村公彦(アビームコンサルティング・九州旅客鉄道)
28位 予選11-25-23-4-14 決勝ゴールドフリート32-15-16-28-(BFD)-20
松永鉄也・吉田雄悟(スリーボンド)
15位 予選8-17-10-3-10 決勝ゴールドフリート17-11-(22)-20-(DNC)-5
市野直毅・外薗潤平(和歌山セーリングクラブ・九州旅客鉄道)
55位 予選28- 22-(34)-22-21 決勝シルバーフリート20-30-14-9-9-19-10
飯束潮吹・八山慎司(エス・ピー・ネットワーク)
45位 予選(31)-19-24-20-21 決勝シルバーフリート*7.5-16-9-10-4-7
*運営着順間違いによる救済処置

○470女子(51艇)
吉田愛・吉岡美帆(ベネッセホールディングス)
11位 20-22-19-5-4-21-17-9-3-16

49er男子(79艇)
牧野幸雄・高橋賢次(トヨタ自動車東日本)
46位 予選13-23-(24)-16-24-11 決勝シルバーフリート18-16-20-2-16-16-(UFD)-21

49erFX女子(42艇)
波多江慶・大熊典子(豊田自動織機)
22位 予選(34)-17-30-19-17-20 決勝シルバーフリート1-2-4-4-6-6
※最終日レースキャンセル

○RS:X男子(91艇)
富澤慎(トヨタ自動車東日本)
31位 予選13-12-13-13-11-23 決勝ゴールドフリート32-27-34-30-26-(41)
※最終日成績表示なし
板庇雄馬(立命館大学)
76位 予選37-40-(42)-37-41-36 決勝シルバーフリート8-33-11-22-34-29
※最終日成績表示なし

RS:X女子(58艇)
須長由季(ミキハウス)
32位 29-30-18-22-51-39-(DSQ)-38-26-22-35-26-28-26-27
小嶺恵美(ジェイ・ウェル・パートナーズ)
48位 32-43-42-51-46-43-47-48-(54)-32-39-36-52-35-45
伊勢田愛(ビワコマリンスポーツクラブ)
40位 26-45-44-(49)-44-34-39-35-21-42-36-37-33-37-42

●帯同役員とチームサポート
中村健次、宮野幹弘(オリンピック強化委員会)
中村昭仁(ベネッセホールディングス)
石川裕也(トヨタ自動車東日本)
近藤康史(豊田自動織機FX・サポート)
川西立人(スリーボンド・サポート)

●大会サイト:http://swc.ffvoile.com/

1404_HOW-31.jpg▲メダルレースに臨みをかけた470女子の吉田・吉岡組
1404_HOW-32.JPG▲富澤最終レース5位でフィニッシュ
1404_HOW-33.JPG▲須長最終上マークへ

Day4



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大会4日目

午前中は風が弱く陸上でAP旗が掲揚され、予定が大幅に遅れた1日となりました。470級は日没直前の19時30分を過ぎる帰着となり、長い大会4日目となりました。

風は正午頃から西南西から入り始め、夕方には14ノットのコンディションでレースが行われ、各クラス予定どおりの2レース(49er、49erFXは3レース)が実施されました。

●選手&コーチのコメント
470級男子
吉田:「スタートはまずまずでしたが、その後の伸びが足りず、自分たちが思っているタックポイントまでいけない苦しい展開でした。明日はメダルレースに残れるように良いスタートを切り、他艇より先に良いモードで走りたいです」

49erFX級
波多江:「クローズで他艇を抜くケースがあっても、ジェネカーランで他艇に対してのポジションやジャイブポイントが悪く、順位を落とすことがありました。相手に対してどの位置でジャイブしたらブランケットになってしまうかを注意し、明日の最終日に臨みたいと思います」
大熊:「今日は軽風でした。クローズはブローを見てコースが引けましたが、ダウンウインドでは内々に入ってしまい、順位を落としてしまいました。軽風でのジャイブのポイント、ブランケットの場所など他艇との位置関係を確認しながらレースしています」

○RS:X級
須長:「1年ぶりのヨーロッパレースで世界の選手と久しぶりに走り、ミスが多くとても満足できる内容ではない今回の大会です。世界のトップセーラーについていけず、自ら順位を落とすことも多かったのですが、レース4日目にしてやっと先行艇を抜けるようになりました。スタートは比較的いいのですが、ファーストタックまでに場所をキープできず、ずるずると集団の下に落ちてしまっています。明日の最終日は1上までの順位を上げることに集中したいと思います」
小嶺:「毎レース同じような失敗を繰り返し、後ろばかり走っていたので、今日はスタート、海面、走り方などに注意して走りました。アプローチなど失敗し抜かれることがよくあるのでもっと周りをみて走りたいと思います」
宮野コーチ:「今日は、風が安定しない難しい中でのレースでした。男子2名は徐々に艇速を取り戻してきましたが、スピードばかりに気を取られてしまい、しっかりとしたコースを引くことができていなかった。女子は少しずつよくなっているが、風、風の振れ、プレーニングなのかダガーで行くのか、いろいろな面での優先順位の決め方が遅く、後手、後手に回ってしまうように感じた。トップクラスの選手と戦う場合の判断ミスは大きく順位を落とす可能性があるので、今後の練習でも身に着けていきたい」

●成績【()がカットレースとなります】
○470男子(81艇)
土居一斗・今村公彦(アビームコンサルティング・九州旅客鉄道)
26位 予選11-25-23-4-14 決勝ゴールドフリート(32)-15-16-28
松永鉄也・吉田雄悟(スリーボンド)
18位 予選8-(17)-10-3-10 決勝ゴールドフリート17-11-(22)-20
市野直毅・外薗潤平(和歌山セーリングクラブ・九州旅客鉄道)
58位 予選28- 22-(34)-22-21 決勝シルバーフリート20-30-14-9
飯束潮吹・八山慎司(エス・ピー・ネットワーク)
48位 予選(31)-19-24-20-21 決勝シルバーフリート*7.5-16-9-10
*運営着順間違いによる救済処置

○470女子(51艇)
吉田愛・吉岡美帆(ベネッセホールディングス)
14位 20-22-19-5-4-21-17-9

49er男子(79艇)
牧野幸雄・高橋賢次(トヨタ自動車東日本)
41位 予選13-23-(24)-16-24-11 決勝シルバーフリート18-16-20-2-16

49erFX女子(42艇)
波多江慶・大熊典子(豊田自動織機)
22位 予選(34)-17-30-19-17-20 決勝シルバーフリート1-2-4-4-6-6

○RS:X男子(91艇)
富澤慎(トヨタ自動車東日本)
31位 予選13-12-13-13-11-23 決勝ゴールドフリート32-27-34-30-26-(41)
板庇雄馬(立命館大学)
76位 予選37-40-(42)-37-41-36 決勝シルバーフリート8-33-11-22-34-29

RS:X女子(58艇)
須長由季(ミキハウス)
32位 29-30-18-22-51-39-(DSQ)-38-26-22-35-26
小嶺恵美(ジェイ・ウェル・パートナーズ)
49位 32-43-42-51-46-43-47-48-(54)-32-39-36
伊勢田愛(ビワコマリンスポーツクラブ)
40位 26-45-44-(49)-44-34-39-35-21-42-36-37

●大会サイト:http://swc.ffvoile.com/

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1404_HOW-28.jpg▲良い感覚を戻ししつつある470女子の吉田・吉岡組の上マーク
1404_HOW-29.jpg▲上位に食い下がる470男子の松永・吉田組と土居・今村組

Day3



1404_HOW-17.jpg▲シルバーフリートで首位に立つ49erFX波多江・大熊組(中央)
大会3日目

午前中は風が弱く、陸上で全エリアにAP旗が掲揚されました。
11時過ぎに西風が入り始め、11時10分にAP旗が降下され470の海面では12時20分に最初のグループがスタート。風も順調に強くなり、12~15ノットの中で各クラスが予定どおり2レース(49er、49erFXは3レース)が行われました。

ISAF world Cupはクラス数、参加艇数が多く、毎日レース時間、レース海面の変更があります。特にグループ分けが多い49er、49erFXは朝の時間帯、あるいは他クラスのレースが終了した後の17時頃からのスタートも稀ではありません。レース待機時間もリラックスできる環境をつくることが、レースに集中するための重要なポイントでもあると言えます。

●選手&コーチのコメント
470級男子
吉田:「今日もスタートで抜け出せず苦しい展開でした。自分たちが持っているスペースを自分たちで失い、スペースが足りないままスタートしてしまっています。もう少し下にスペースを作り、良いスタートができればその後の展開が楽になってくるので、まずは良いスタートを心がけます」
今村:「上マークの回航順位をキープすることができなかった。次のマークや他艇との位置関係、風をうまく捉えられるポジションなど、広い視野を持って正確な判断ができるよう経験を積み重ねていきたい。課題としていたスタートは、ラインの把握もしっかりできていたので、良いスピードでラインを切ることができた。明日はスタートからファーストタックまでの一連の流れを良く考えてレースに臨みたい」

49erFX級
大熊:「どのブローを使うのか、そしてマークへのアプローチを意識して臨みました。3レースともスタートの加速が悪く、スタート直後は苦しいですが、その後は抜け出せて自分の行きたいところまで行くことができました。アプローチはオーバーセールになることがあり、前回のパルマ遠征からの課題です。風の強さや波に対して、セッティングや走らせ方に迷いがありますが、残るレースでもどんどん試していこうと思います」

○RS:X級
板庇:「今日は、課題であるスタートをしっかり決めることができた。それに加え自分の走りができたことが良い順位につながった。セッティングを変えたこともスピードアップの要因の一つだと思う。明日からのレースもたくさんのことを吸収し、自分の走りができるように頑張ります」
宮野コーチ:「男子の富澤は今日も自分のフィーリングがつかめず、よいスタートは切るが周りのスピードについていけず、3レースともに同じ順位でレースを終えた。板庇は、シルバーフリートということもあるのか3レースとも好スタートを切ることができ、1レース目は8位、3レース目は11位と昨日までの悪い成績が嘘のような走りを見せてくれた。予選フリートでの反省を活かし、実行できたことがよい成績につながったと思っている。
女子はガスティー、シフティーな風の中でプレーニングをしたりセンターを出して上ったりと、とても難しい展開だった。風が落ちたこともあり昨日よりは良い順でフィニッシュできたが、3レースともスタートをうまく切ることができなかったのが課題。アンダープレーニングでの下りのスピードも今後の課題の一つだ」


●成績【()がカットレースとなります】
○470男子(81艇)
土居一斗・今村公彦(アビームコンサルティング・九州旅客鉄道)
27位 予選11-25-23-4-14 決勝ゴールドフリート(32)-16
松永鉄也・吉田雄悟(スリーボンド)
15位 8-(17)-10-3-10 決勝ゴールドフリート17-11
市野直毅・外薗潤平(和歌山セーリングクラブ・九州旅客鉄道)
53位 28- 22-(34)-22-21-20-30 シルバーフリート
飯束潮吹・八山慎司(エス・ピー・ネットワーク)
48位 (31)-19-24-20-21-*7.5-16 シルバーフリート
*運営着順間違いによる救済処置

○470女子(51艇)
吉田愛・吉岡美帆(ベネッセホールディングス)
13位 20-22-19-5-4-21

49er男子(79艇)
牧野幸雄・高橋賢次(トヨタ自動車東日本)
45位 予選13-23-(24)-16-24-11 決勝シルバーフリート18-16-20

49erFX女子(42艇)
波多江慶・大熊典子(豊田自動織機)
22位 予選(34)-17-30-19-17-20 決勝シルバーフリート1-2-4

○RS:X男子(91艇)
富澤慎(トヨタ自動車東日本)
28位 予選13-12-13-13-11-(23) 決勝ゴールドフリート32-27-(34)
板庇雄馬(立命館大学)
75位 予選37-40-(42)-37-41-36 決勝シルバーフリート8-33-11

RS:X女子(58艇)
須長由季(ミキハウス)
33位 29-30-18-22-51-39-(DSQ)-38-26
小嶺恵美(ジェイ・ウェル・パートナーズ)
50位 32-43-42-51-46-43-47-48-(54)
伊勢田愛(ビワコマリンスポーツクラブ)
43位 26-45-44-(49)-44-34-39-35-21

●大会サイト:http://swc.ffvoile.com/

1404_HOW-18.JPG▲スタート後の49er
1404_HOW-19.JPG▲混戦の49er上マーク
1404_HOW-20.jpg▲470女子、吉田・吉岡らしい走りでトップグループに絡む上マーク回航
1404_HOW-21.jpg▲470男子、上マーク付近
1404_HOW-22.jpg▲今日もヘルメット着用でレースに臨んだ49erFXの波多江・大熊組
1404_HOW-23.JPG▲板庇、下マーク回航
1404_HOW-24.JPG▲伊勢田、フィニッシュラインへ
1404_HOW-25.JPG▲富澤。下マーク回航

Day2



松永・吉田組、土居・今村組、富澤選手がゴールドフリートに進出

1404_HOW-14.jpg▲3位、4位でフィニッシュする松永・吉田組と土居・今村組
2日目も昨日と同じ東風10~14ノットの風の中、予定どおりレースが行われました。

470級は男女とも2レース、49erと49erFXは3レース、RS:Xは男女とも2レースを実施しました。男子クラスと、49erFXクラスは予選を終了、明日から決勝シリーズに入ります。

470級男子の松永・吉田組、土居・今村組、RS:X級の富澤選手がゴールドフリートに進出し、最終日のメダルレースを目指したレースとなります。
49erと49erFXはゴールドフリートに一歩及ばず、シルバーフリートでの戦いとなります。
470級女子、RS:X級女子はこのままのシングルフリートで最後までレースが行われます。

最終日のメダルレースを含め残り4日間。一つでも良い順位を取る闘争心を発揮し、レベルアップできる大会にしたいと思います。


●選手&コーチのコメント
470級女子
吉田愛:「1レース目はスタートの30秒前にやっとラインに入れたのですが、周りの艇に埋もれてしまい出遅れてスタートし、その後も集団から抜け出せませんでした。2レース目は比較的良いスタートを切ったのですが、リコール艇の下にいたのでかぶせられ、逃げタックをすることになりかした。しかし、その後、大きくコースを取ることを意識したら、集団から抜け出せました。
ダウンウインドでは波長の短い海面での前後の移動が大切ですが、だいぶスピード感を保ったまま走れるようになりました。明日 もスタートを決めて、順位を上げたいと思います」
吉岡:「今日は視野を広く、周りをよく見るということを意識しました。スタートは昨日よりは改善したものの、良いスピードでスタートできず、直後にかぶせられてしまい、逃げタックをせざるを得ませんでした。今回はスタートの重要性をとても感じます。レース中では、以前より周りを見られるようになりましたが、自分の中での状況把握がまだまだできていません。明日からも進歩できように頑張りたいと思います」

470級男子
吉田:「昨日とほぼ同じ風向、風速で、少しだけセッティングを変えてレースに挑みました。
走りは良くなっている部分もありますが、肝心のスタートがうまく出られずに苦しい展開です。明日から決勝になり、スタートもさらに難しくなりますが、しっかりとラインを把握し良いスタートを決め、上マークを安定させたいです」

49erFX級
波多江:「3レースともスタートのポジションはいいのに加速のタイミングが他艇より遅く、その後苦しいレース展開でした。波に対しての走らせ方はクローズもジェネカーランも毎回勉強なっています。ゴールドには入れなかったのですが、明日から予選とは違う風域になるので頑張ります」
大熊:「スタートで出遅れることが多く、前を走ることができませんでした。2レース目にはスタート前にジェネカーのトラブルがあり、ダウン時に最後まで回収できない状態で、ジェネカーを交換する時間がなくそのまま行きました。下マークでクルーが回収し、何とかなりました。レースのたびにいろいろなことが発生し(それはそれで)勉強になっていますが、少し余裕のない2日間でした。ゴールドフリートに届かなかったのが残念です」

○RS:X級
富澤:「今大会は自分の走りを引き出すことができず、思うようなレースができていません。ここにきて試行錯誤し、自分の感覚がずれてきています。過去の過ちを繰り返さないように決勝シリーズでは気持ちを入れ替え、自分の感覚を信じて挑みたいと思います」
伊勢田:「昨日よりスタートの位置取りがうまくできるようになりましたが、まだトップスピードで出ることができず、また下りも角度ばかりを意識してスピードに欠けるところがあります。明日は同じミスをしないようにレースをしたいと思います
宮野コーチ:「富澤は昨日からのフィーリングが戻らないまま、1、2レースともに何とか定位置を走ることができたが、3レース目に入り艇速、コース取りも悪く、順位を落としてしまった。女子の須長は、1上をシングルで回るなどよいところもあったのだが、道具のトラブルやインシデントなどがあり、順位を上げられなかった。伊勢田は昨日のレース終了後にスタートの話をして、今日はよいスタートを切ることができたが、そのあとのコース取りがうまくいかず、またフリーの艇速が上がらず、昨日とほぼ変わらない順位でフィニッシュした」

49er級
石川コーチ:「49er級は、3レースとも良いスタートをしたが、昨日同様に波長の短い波に対してスピードが引き出せず、レースごとに改善を試みたものの思うような結果が出せず、ゴールドフリート進出はなりませんでした。先日のスペイン大会で課題となったスタートは改善されました。これまでだと今日のようなスタートをすればそのまま第1マークまで上位をキープしていましたが、今回は先頭集団の走りについていけずスピード負けする状況が多くあり、悔しいレース展開でした」

●成績【()がカットレースとなります】
○470男子(81艇)
土居一斗・今村公彦(アビームコンサルティング・九州旅客鉄道)
29位 11-(25)-23-4-14
松永鉄也・吉田雄悟(スリーボンド)
14位 8-(17)-10-3-10
市野直毅・外薗潤平(和歌山セーリングクラブ・九州旅客鉄道)
53位 28- 22-(34)-22-21
飯束潮吹・八山慎司(エス・ピー・ネットワーク)
48位 (31)-19-24-20-21

○470女子(51艇)
吉田愛・吉岡美帆(ベネッセホールディングス)
15位 20-22-19-5

49er男子(79艇)
牧野幸雄・高橋賢次(トヨタ自動車東日本)
43位 13-23-(24)-16-24-11

49erFX女子(42艇)
波多江慶・大熊典子(豊田自動織機)
23位 (34)-17-30-19-17-20

○RS:X男子(91艇)
富澤慎(トヨタ自動車東日本)
25位 13-12-13-13-11-(23)
板庇雄馬(立命館大学)
81位 37-40-(42)-37-41-36

RS:X女子(58艇)
須長由季(ミキハウス)
32位 29-(30)-18-22-(51)-39
小嶺恵美(ジェイ・ウェル・パートナーズ)
46位 32-43-42-(51)-46-43
伊勢田愛(ビワコマリンスポーツクラブ)
43位 26-45-44-(49)-44-34

●大会サイト:http://swc.ffvoile.com/

1404_HOW-15.jpg▲49erFXヘルメット装着の波多江・大熊組
1404_HOW-16.jpg▲大混戦の470女子上マーク回航

Day1



イエールオリンピックウィークが始まりました

1404_HOW-05.jpg▲参加数が多くなった49erFX級の上マークアプローチ
東からの風(海から湾に向かって吹く風)が10~15ノット。
風は徐々に上がって良いコンディションでしたが、波長が短く、海面はチョッピー。風にムラがあり、「風を良く見ること」が大切な初日でした。

470級男子3レース、女子2レース、49er3レース、49erFX3レース、RS:X男子、女子2レースとも予定どおりにレースが行われました。
レース後、各選手は今日の「走りについて」「コース取りについて」それぞれのコーチと確認をし、明日に備えました。

●選手&コーチのコメント
470級女子
吉田愛:「1レース目はスタート20秒前に時計が止まってしまい、出遅れてスタート。2レース目は比較的よいスタートでしたが、ポートにタックした後、スターボード艇の前を無理やり通過してしまい、720度のペナルティ。2レースとも出遅れた位置から挽回する展開でした。50艇以上のフリートでなかなかフレッシュウインドの中を走れず、艇速も今イチで、20位前後が精一杯でした。明日は、スタートからフレッシュを走れるように、スタートの位置、スタート後のプランをしっかり考えたいと思います。」
吉岡:「今日はスタートで時計が止まり、ポート・スターボでケースを起こすなど、トラブルやケースに見舞われてしまいました。このような時に焦って冷静な判断ができず、順位を落とす結果となってしまいました。明日からは、もっと広い視野で、落ち着いてレースをしたいと思います」

470級男子
スリーボンド:「クローズのスピードと角度が若干なく、スタートで出遅れる苦しい展開でした。下マークではスピンが下りず順位を下げてしまいました。明日はもったいないレースをしないようにコミュニケーションを図って行きたいと思います」
アビーム:「スタートはうまく出られ、1上マークを上位で回りましたが、上マークに向かう途中でのインシデントでのペナルティー(2回転)をして墓穴を掘ってしまいました。順位をキープできるよう周りを見て明日のレースに臨みたいです」

49erFX級
波多江:「短い波長の中でうまく波に合わせて走れず、艇速がなく、苦しい展開でした。波に対して上りすぎが多かった。後半はスピードを意識して、艇速で波を切れるようにすると少し改善されたと思います。もっともっと改善して、自分の走り方が安定するように取り組んでいきたいと思います。普通に走れば10番台後半の位置なのに、第1、3レースは下マークでチンして自滅し、順位を落としています。マークの周囲はとくに艇数が増えるので、周りの状況をよく見るようにして、明日のレースに臨みたいと思います」
大熊:「1レース目から波に乗ることができず、苦戦しています。上マークは15~20番で、フリーで上がるのですが、沈で順位を落としてしまっていて悔しい。明日は気持ちを切り替えてゴールドフリートに入る走りをしたいです」

○RS:X級
宮野コーチ:「とても良いコンディションでしたが、須長、富澤ともに不完全燃焼のままレースが終わってしまいました。3レースともスタートは良いのですが、角度、スピード共もう少し上に行けるはずと思いながらのレース展開でした。男子の板庇、女子の伊勢田、小嶺は練習では悪くない走りをしていたのですが、レースに慣れておらず、適切な状況判断ができていないように感じました。明日は不完全燃焼で終わらず、スピードを生かした良い走りができるようにしたいです」

49er級
石川コーチ:「1レース目は良いスタートでトップ集団の中でレースを進めたものの、艇速不足で集団から抜け出せず、13位でフィニッシュ。その後のレースで修正を試みたものの、スタートで出遅れ、フリート中盤の順位となりました。明日は修正を加え、ゴールドフリート進出を目指して予選最終日に臨みます」

●成績【()がカットレースとなります】
○470男子(81艇)
土居一斗・今村公彦(アビームコンサルティング・九州旅客鉄道)
43位 11-(25)-23
松永鉄也・吉田雄悟(スリーボンド)
22位 8-(17)-10
市野直毅・外薗潤平(和歌山セーリングクラブ・九州旅客鉄道)
60位 28- 22-(34)
飯束潮吹・八山慎司(エス・ピー・ネットワーク)
51位 (31)-19-24

○470女子(51艇)
吉田愛・吉岡美帆(ベネッセホールディングス)
20位 20-22

49er男子(79艇)
牧野幸雄・高橋賢次(トヨタ自動車東日本)
44位 13-23-(24)

49erFX女子(42艇)
波多江慶・大熊典子(豊田自動織機)
26位 (34)-17-30

○RS:X男子(91艇)
富澤慎(トヨタ自動車東日本)
26位 (13)-12-13
板庇雄馬(立命館大学)
79位 37-40-(42)

RS:X女子(58艇)
須長由季(ミキハウス)
28位 29-(30)-18
小嶺恵美(ジェイ・ウェル・パートナーズ)
42位 32-(43)-42
伊勢田愛(ビワコマリンスポーツクラブ)
36位 26-(45)-44

●大会サイト:http://swc.ffvoile.com/

1404_HOW-06.JPG▲49er、大混戦の上マーク無向かう牧野・高橋組
1404_HOW-07.jpg▲470男子、第1レース苦戦しながらも8位フィニッシュの松永・吉田組
1404_HOW-08.jpg▲下マークに向かう470級女子の吉田愛・吉岡組
1404_HOW-09.jpg▲富澤第1レースポートスタート
1404_HOW-10.jpg▲最終ジャイブマーク
1404_HOW-11.jpg▲第1レーススタート
1404_HOW-12.jpg▲第2レーススタート
1404_HOW-13.jpg▲イタリアチームの応援犬

HOW2014



21日よりレーススタート

フランス南東部、プロバンス地方、コートダジュールの海岸保養地として知られるイエールでISAFワールドカップ第5戦が始まります。
イエール大会はISAFワールドカップでも最も規模が大きく、約800艇がエントリーします(オリンピック10種目、パラリンピック3種目の13種目が同時に開催されます)。

日本からは470級男子・女子、RS:X級男子・女子、49er級、49erFX級の4種目が参戦します。
レースは21日から始まり、予報では予選シリーズが中風以上、決勝シリーズが軽風となっています。
ベテラン組はメダルレースをし、若手チームは参加数の50%以上の成績を目指しています。

大会終了まで応援よろしくお願い致します。
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●大会サイト:http://swc.ffvoile.com/

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