TOP-B.png

ba_競技活動レポート.png

レーザー4.7ユース



レーザー4.7 ユース世界選手権

レポート:重 由美子

line-535.png

日 程2010年3月31日~4月8日
開催地:タイ・パタヤ
日本代表選手
 中里 健太(唐津フリート)
 元津 大地(唐津フリート)
 國政 真平(唐津フリート)
 与那覇 一成(唐津フリート)
 小泉 颯作(光フリート)
 北村 勇一朗(浜名湖フリート)
 村山 仁美(江の島フリート)
 国見 綾乃(江の島フリート)
 大日向 喜咲(江の島フリート)
参加総数:115艇 26ヵ国
18歳未満男子・45艇/18歳未満女子・40艇/16歳未満男女混合・31艇


1003_L4.7-Y_01.jpg大会前半戦は概ね5~7.5mの順風の中、順調に終了し、本日はレイデイです。
初日から、3日間、1レース目が5mくらいから徐々に風が上がり始め2レース目には、6~7.5mくらいのいい風が毎回入ってきます。
 風向は、210から230度のシーブリーズが安定して入ってきます。潮流も強い時で1分間に60mほどにもなるときがあります。但し、干満にあわせてはっきりと変わり、単純なのでしっかり認識さえしていればあまり難しくありません。

 初日のプラクティスレースは、約半数の選手が、マークタッチをしていて、ジュリーから強力な警告が出て「マークタッチをして回りなおさない選手は、DNEにするようなルールにするぞ!!」と脅されると、次の本番のレースからは、なんと、マークタッチが1から2艇に減ったのが、さすが、ワールドクラスのセーラーだと感心しました。

 日本選手は、小刻みな波と大柄な海外の選手に体格でのハンディもあり、苦戦していますが、中でもU16の北村、国見両選手は、よく健闘しています。北村選手は、徐々に成績を上げてきており、後半戦が楽しみです。レイデイの今日、中里選手は、プラクティスまでは、3位とよく走っていたので、その走りを取り戻すために練習をし、後半戦に挽回を期します。


■6レース終了時点の日本チームの成績
U-18男子・45艇
中里 健太 (38)-23-15-28-24-38 28位
元津 大地 (37)-32-33-23-14-27 29位
國政 真平 27-29-18-38-25-(43) 32位
小泉 颯作 32-(39)-35-30-16-32  35位
与那覇一成 (45)-43-40-43-39-40 42位

U-18女子・40艇
大日向 喜咲 24-30-28-29-13-(31) 29位
村山 仁美 21-34-29-33-(BFD)-37 33位

U-16MIX・31艇
北村 勇一朗 12-7-OCS-11-5-8 9位
国見 綾乃 6-17-18-(20)-13-12 14位



1003_L4.7-Y_03.jpg

1003_L4.7-Y_02.jpg1003_L4.7-Y_04.jpg

後半戦1日目



1003_L4.7-Y_05.JPGかっとぶ! 今日も晴天、今日は、朝から強めのシーブリーズが入っています。
本日から、レース中の潮流が上げ潮に変わり、前半戦と大きく変わります。
潮流と風向が逆なため、波も大きく、風速以上に吹いている感覚です。
スタートから追い出される艇が続出。各クラス、ゼネリコを2から3回繰り返しました。
最後には、本部船まで流れる始末でした。
風速は、6〜8m 195度のマークに対して、風向は、190から210度まで周期的にシフトしています。
潮流は、350度から1分間で30m。強い時で40mあります。
周期的なシフトと、潮をうまく使った艇が上がってきます。

 第7レース目最終下まで5位につけていた北村君も最後のワンシフトに乗り遅れ、12位まで順位を落としました。
 第8レース目、國政君は、第3マークでの水の要求で、アメリカにプロテストし、アメリカが審問に現れず、片方裁判で勝利しました。
自分が正しいと思ったことを、英語のできるできないにかかわらず、正々堂々と抗議する姿が、印象に残りました。

 順〜強風シリーズが続き、苦戦の続く日本チームですが、全員、毎日の目標を立て、へこたれずにがんばっています。


■成績表 (8レース終了時点)
U-18男子・45艇
中里 健太 (38)-23-15-28-24-38-31-22 28位
元津 大地 (37)-32-33-23-14-27-34-36 29位
國政 真平 27-29-18-38-25-(43)-28-32 31位
小泉 颯作 32-(39)-35-30-16-32-37-40  38位
与那覇一成 (45)-43-40-43-39-40-45-41 42位

U-18女子・40艇
大日向 喜咲 24-30-28-29-13-(31)-24-23 29位
村山 仁美 21-34-29-33-(BFD)-37-34-38 33位

U-16MIX・31艇
北村 勇一朗 12-7-OCS-11-5-8-12-13 10位
国見 綾乃 6-17-18-(20)-13-12-16-24 16位


1003_L4.7-Y_06.JPGTEAM JAPAN!

1003_L4.7-Y_07.JPG艤装する選手たち1003_L4.7-Y_08.JPG海辺に象出現

2日目


もっと、勝つための姿勢を持とう!!


1003_L4.7-Y_09.JPG3マークを4位で開講する北村選手第9・10レースが行われました。
風は、いつもと変わらず、210度の方向から5~6m。潮はレース期間中ずっと、上げ潮で、やはり今日もリコールを繰り返していました。レース終盤に、潮止まり。最終コース当たりには、向かい潮に変わり始めました。コースは、きっちり、1時間プラスマイナス2から3分の差で、コースが設定されているため長距離に慣れていない日本チームは、体力面と、集中力、思考力が続かないようです。

 一方、日本を除く他のアジアチームは、タイ、シンガポール、マレーシアともに大健闘しています。
日本も彼らに学んで、真剣に勝つために取り組んでいかなければなりません。勝つための姿勢という点でも、大きく劣っています。

 U-16の北村選手は、毎日の目標が5位以内で、それに近づくためによくがんばっています。スピードでは負けていないのですが、マーク間際の攻防やちょっとしたコースミスで残念! というところです。
 今日の1レース目もシングルのいいポジションにいたのですが、残念にもマークを間違えて第2マークにいき大きく順位を落としました。

 U-18の中里選手も少し走る兆しが見えてきたのですが、残念にも10レース目はブラックフラグにかかってしまいました。

 夕方には風もやや落ち始め、最終日少しでも風が落ちることを選手全員が期待しています。
明日こそ日本選手が、シングルでフィニッシュすることを願って!!


■成績表 (10レース終了時点)
U-18男子・45艇
中里 健太 (38)-23-15-28-24-38-31-22-17-BFD 27位
元津 大地 (37)-32-33-23-14-27-34-36-40-21 32位
國政 真平 27-29-18-38-25-(43)-28-32-19-24 28位
小泉 颯作 32-(39)-35-30-16-32-37-40-33-28  37位
与那覇一成 (45)-43-40-43-39-40-45-41-40-36 42位

U-18女子・40艇
大日向 喜咲 24-30-28-29-13-(31)-24-23-24-18 28位
村山 仁美 21-34-29-33-(BFD)-37-34-38-34-35 33位

U-16MIX・31艇
北村 勇一朗 12-7-OCS-11-5-8-12-13-19-6 9位
国見 綾乃 6-17-18-(20)-13-12-16-24-20-19 16位


1003_L4.7-Y_10.JPGランニング風景1003_L4.7-Y_11.JPG木製の本部船

1003_L4.7-Y_12.JPGゲート廻航1003_L4.7-Y_13.JPGビーチボーイが出艇をサポート

最終日


多くの課題を見つけて、次のステップへ


1003_L4.7-Y_14.JPG元津選手1003_L4.7-Y_15.jpg小泉選手1003_L4.7-Y_16.JPG北村選手ワールド最終日の今日、2レース行われました。

 12:00予告信号の予定でしたが、連日の追い潮でゼネリコを2回重ね、3回目でようやくスタート。そのころには、風も徐々にあがってきて、210度 5〜6mとなりました。2レース目は、さらにあがり、8m。波も高くなってきました。この風向とこの風域が全日程続き、コースも、ほとんど左が有利。今日は、風が上がってきたため、さらに左有利が顕著に表れ、下スタートを狙いに行けない日本チームはフレッシュエアーで出るものの、下からトップスタートを切った集団に出遅れてしまいます。
 マーク廻航ミス等もろもろのミスは、あるものの、どちらかといえば、強風が安定していた2レース目の方がよく走っていたようです。風と波に繊細にコントロールしながら走らなければならない中風のコンディションの方が、セーリングでの遅れは大きかったように感じます。

 U-16の北村選手は、今日も手堅くまとめ、1レース目は、下マークを2位廻航するなど日に日に上達しました。2レース目は、いい位置で来ながら、上マークが流れてしまい、オーバーセールとなって順位を落としたのが残念でしたが、それでも10位でフィニッシュ。トータルシングル(9位)を確保しました。

 日本チームは、レース前の練習で9位のトルコチームと練習した時には、日本の上位選手は、互角以上の戦いをしていたことを考えると、レベルの高い集団の中でのポジショニングといったタクティクスや、スタート、長いコースでの体力と集中力、繊細なセールトリムとボディアクションが課題として浮かび上がってきました。

 ちなみに、シンガポールチームは、全艇テルテールをつけず、感覚を磨いて、フィーリングでトリミングしています。

 今年参加した選手の内、今回シングルに入った北村選手をはじめ3選手は、まだ、来年も参加できる権利を持っていますし年齢がオーバーする選手は、次のクラスにステップアップして、今回の経験を活かし、来年、さらなる飛躍をすることを望みます。

 応援、サポートしていただいた皆様、ありがとうございました。
今回の反省をもとに、海の上で成績をメモることが楽しみになるようなレースになるよう選手ともども精一杯努力していきます。


■成績表
U-18男子・45艇
中里 健太 (38)-23-15-28-24-38-31-22-17-BFD-42-19 27位
元津 大地 (37)-32-33-23-14-27-34-36-40-21-37-35 34位
國政 真平 27-29-18-38-25-(43)-28-32-19-24-36-22 28位
小泉 颯作 32-(39)-35-30-16-32-37-40-33-28-26-39 38位
与那覇一成 (45)-43-40-43-39-40-45-41-40-36-43-46 43位

U-18女子・40艇
大日向 喜咲 24-30-28-29-13-(31)-24-23-24-18-35-29 30位
村山 仁美 21-34-29-33-(BFD)-37-34-38-34-35-27-28 33位

U-16MIX・31艇
北村 勇一朗 12-7-OCS-11-5-8-12-13-19-6-4-10 9位
国見 綾乃 6-17-18-(20)-13-12-16-24-20-19-20-20 18位


1003_L4.7-Y_17.JPGウォーミングアップ

ba_過去レポート.png

●2011.12.18:2011パースワールドチャンピオンシップ後半戦 大会レポート
●2011.12.12:2011パースワールドチャンピオンシップ前半戦 大会レポート
●2011.11.14:第1回東日本大震災被災地支援セーリングクリニックレポート
●2011.10.23:江ノ島オリンピックウィーク22011大会 レポート
●2011.9.11:和歌山インターナショナルレガッタ大会 レポート
●2011.8.13:2011年 セーリング プレ五輪大会 レポート
●2011.7.17:Open Europeans Helsinki 2011(ヨーロッパ選手権2011)レポート
●2011.6.12:Sail for Gold 2011レポート
●2011.5.30:デルタロイドレガッタ2011レポート
●2011.4.30:第43回フランスオリンピックウィーク
●2011.1.11:2011年度 JSAFナショナルチーム選考レースレポート
●2010.12.11:2010アジアビーチゲームズ レースレポート
●2010.11.22:パースインターナショナルレガッタ2010 レースレポート
●2010.11.21:第16回アジア競技大会 レースレポート
●2010.10.25:JSAF和歌山インターナショナルレガッタ レースレポート
●2010.9.8:2010 レーザー級世界選手権 レースレポート
●2010.9.6:2010 RS:X級世界選手権 レースレポート
●2010.8.13:スカンジアセールフォーゴールド2010 レースレポート
●2010.7.30:韓国・日本NT合同強化合宿 レポート
●2010.7.23:ISAFユースワールド レースレポート
●2010.7.21:470級2010世界選手権大会 レースレポート
●2010.7.17:レーザーラジアル級世界選手権大会 レースレポート
●2010.7.13:49er級2010ヨーロッパ選手権大会 レースレポート
●2010.7.12:RS:X級2010ヨーロッパ選手権大会 レースレポート
●2010.6.13:スター級2010ヨーロッパ選手権大会 レースレポート
●2010.5.31:ISAFワールドカップ第5戦 デルタロイドレガッタ レースレポート
●2010.5.18:エキスパート・オリンピック・ガルダレガッタ レースレポート
●2010.5.7:レーザー級 NT合同強化合宿レポート
●2010.5.1:ISAFワールドカップ第4戦 第42回イエールオリンピックウイーク
●2010.4.9:レーザー4.7ユース世界選手権 レースレポート
●2010.3.31:第14回 アジア選手権 レースレポート
●2010.3.29:2010年度ユース日本代表選考レースレポート
●2010.2.18:2010年度 JSAFナショナルチーム選考レースレポート
●2010.2.2:ISAF ワールドカップ 第2戦 マイアミ OCRレースレポート
●2010.1.27:ユース選手の目標・目的を明確にしたユース合宿レポート
●2010.1.24:ノースアメリカンチャンピオンシップレポート
●2010.1.13:レーザー級・ラジアル級合同合宿レポート
●2010.1.13:2010年 49er世界選手権大会 レースレポート
●2009.12.14:第5回東アジア競技大会 レースレポート
●2009.12.9:49er全日本選手権大会 レースレポート
●2009.11.29:全日本470級ヨット選手権大会 レースレポート
●2009.11.24:470級国内強化合宿レポート
●2009.10.19:和歌山インターナショナルレガッタ レースレポート
●2009.9.23:Skandia Sail For Gold Regatta (ISAFワールドカップ最終戦・第7戦)現地レポート
●2009.9.12:2009 RS:X級世界選手権大会 in イギリス 現地レポート
●2009.8.31:2009 470級世界選手権大会 inデンマーク 現地レポート
●2009.8.29:2009レーザー級世界選手権inカナダ 現地レポート
●2009.8.18:2009レーザーラジアル(Y&M)世界選手権in唐津 現地レポート
●2009.8.10:2009スター級世界選手権inスウェーデン 現地レポート
●2009.8.5:レーザーラジアル級世界選手権in唐津 現地レポート
●2009.7.30:レーザーラジアル級世界選手権事前合宿レポート
●2009.7.22:49er級2009年世界選手権大会inイタリア 現地レポート
●2009.7.12:スター級2009年ヨーロッパ選手権inドイツ 現地レポート
●2009.5.18:ラジアル女子 海外選手招聘合宿レポート
●2009.4.23:第41回フランス・イエール オリンピックウイーク
●2009.2.20:JSAFインターナショナルレガッタ